椎葉村「下松尾仙人棚田」
棚田のこと
名称又は愛称:下松尾仙人の棚田(したまつおせんにんのたなだ)
場所:椎葉村
地区名・集落名:松尾地区・下松尾集落
面積:約8ha
全体勾配:約1/5
保全団体名:下松尾集落協定
下松尾仙人棚田について
本棚田地域は、九州中央山地を源とする耳川の右岸に位置し、標高450mと村内では低い地域になります。山の尾根沿いに切り拓かれた棚田は、天空に浮かび上がるその姿から「仙人の棚田」、あるいは「椎葉のマチュピチュ」として話題を集めています。
古来、水源確保が難しく、焼畑農業が主流だった集落に水路が引かれたのが約150年前。当時の庄屋が中心となり、地域住民が一体となって人力で整備されました。以来、米の生産が可能となり、日本の原風景のような類い希な棚田の風景が生まれました。水が張られた田植え後の棚田、秋には黄金色に輝く稲穂、雲海が一面を覆い隠す早朝など、四季折々に様々な風景を見せてくれます。地域内には、県の天然記念物に指定されている「松尾の大イチョウ」が棚田を見下ろすようにそびえ立っています。
地域の人々は、先人から受け継いできた相互扶助の精神「かてーり」や共同取組により棚田の保全に努め、地域で収穫されたお米は「仙人の棚田米」として販売されています。
おすすめポイント
・季節ごとの表情を見せてくれる場所。
・採れた米がおいしい。
・高齢者が頑張って維持している急峻な山を切り拓いて作られた棚田の景観が非常に素晴らしいです!
・最近では、「椎葉のマチュピチュ」と呼ばれるなど県内外から多くの見物客も訪れます。棚田を守るために約5kmほど離れた谷から水を引いており、水源地に行くまでには徒歩の箇所もあります。大変苦労がありますが、先人の残した田畑を守ろうとする住民の想いと努力がすごいです。
・2015年12月、本村を含む高千穂郷・椎葉山地域は、世界的に貴重な山間地農林業複合システムとして世界農業遺産に認定されています。
棚田の保全利活用状況
多面的機能支払制度、中山間地域等直接支払制度に取り組んでおり、草刈りや水路の維持管理を行っています。
水源地までの道のりは悪路で徒歩でしか行くことが出来ず、大変な労力が必要ですが、棚田を守るために地域一丸となった共同取組活動などが行われています。
周辺情報
椎葉村物産センター平家本陣(0982-67-3140)
椎葉村の特産品等の販売、手打ちソバや菜豆腐等をご賞味頂けます。
那須家住宅(鶴富屋敷)(0982-67-2320)
国指定重要文化財。施設の見学・食事も可能で、特産品も販売しています。
椎葉民俗芸能博物館(0982-68-7033)
椎葉の民俗文化を保存・伝承するため様々な展示を行っています。
miyazakitanada.com
下松尾仙人棚田へのアクセス情報
住所:宮崎県東臼杵郡椎葉村大字松尾