高千穂町「尾戸の口棚田」

後世に残したい日本の原風景「棚田」

miyazaki tanada no.9  odonokuchi(尾戸の口)

棚田のこと

名称又は愛称:尾戸の口棚田(おどのくち たなだ)
場所:高千穂町
地区名・集落名:大字岩戸大平地区
面積:約16.43ha
全体勾配:約1/10
保全団体名:大平集落協定

尾戸の口棚田について

 本棚田地域は祖母山系古祖母山の山懐深いふもとを水源とし、河川の浸食作用などにより形成された深い渓谷を経由して五ヶ瀬川本川へ接続する五ヶ瀬川水系の支川岩戸川流末域の両岸にあります。右岸側の棚田地域を「栃又棚田」、左岸側を「尾戸の口棚田」と呼称し、それぞれの棚田景観を形成しています。

 本棚田地域が営みの中心となったのは、人々が苦心惨憺(くしんさんたん)により、河川上流の渓谷沿いに築いた用水路で水を引き入れはじめた明治末期から大正初期の頃でした。地域の人々は、貴重な農用地や農業施設を守るため、地域の共同活動を通じて力強いコミュニティーを形成し、棚田の保全に努めています。また、日々の暮らしの中で自然を敬い、自然との調和を大事にする心は、毎年の五穀豊穣と集落の安寧を祈念して行われる「高千穂の夜神楽」をはじめとした伝統文化により地域の人々に綿々と継承されております。

 本地域の棚田景観に関する情報発信を通じ、地域が行っている取組について少しでも理解が深まることを期待します。

おすすめポイント

 棚田百選に選ばれており、美しい景観が守られています。2015年12月に世界農業遺産「高千穂郷・椎葉山地域」として認定されました。

棚田の保全利活用状況

 多面的機能支払制度、中山間地域等直接支払制度に取り組んでおり、草刈りなどによる農用地の保全、水路・道路など農用施設の維持管理を行っています。特に先人達が棚田に水を張るために必要な農業用水の確保のため、急峻な山腹中に造った用水路は、今も地域の農家の人達による草刈りなどが行われ、大事に維持管理されています。

周辺情報

 道の駅高千穂(0982-72-9123)

物産館では、高千穂の特産品や地元でとれた農産物等を販売しています。

 高千穂がまだせ市場 鬼八の蔵(0982-73-1831)

新鮮野菜・加工品・手芸品など、高千穂の物産品を販売しています。

 あまてらす鉄道(0982-72-3216)

廃線となった高千穂鉄道の一部で観光トロッコ列車を走らせています。

miyazakitanada.com

尾戸の口棚田へのアクセス情報

住所: 宮崎県西臼杵郡高千穂町大字岩戸大平